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SEction D’or ショップカード


京都で店を出す。

彼からそう聞いたのは、まだ店の名前も、物件も決まっていない時だった。

タンドリーチキン専門店にする。

小さな店で、すべて一人でやりたい。

料理のイメージや内装デザイン、そのほか細部にわたって彼の構想は綿密だった。

私はロゴデザインを頼まれていたので、そういった彼の話を、打ち合わせの度にインプットしていった。感覚としては、少しづつ彼に乗り移っていく感じ。

こちらから質問する必要もないくらい、惜しみなくたくさんの情報をくれたし、そのすべてが明快で、一点の曇りもない計画だったけど、私は唯一ひとつだけ、質問をした。

「なぜ、このお店を出すの?」

彼は、ほんの少し、視線を外して

「自分にとって、完全なる愛が、料理だから」

この時の彼の答えが、黄金比率(セクションドール)でデザインしたロゴの由縁である。

2011年に『SEction D’or』(京都左京区岡崎)がオープンして以来5年間、店主(彼)の要望で、ショップカードは在庫がなくなる毎にデザインを刷新する。だいたい4ケ月周期くらい。もう何種類のデザインがあるのかなぁ。

最新のデザインは、銃がテーマ。なくなり次第、デザインが変わります。ショップカードをコレクションできるのは、『SEction D’or』くらいでしょう。これも店主の構想のひとつのようです。


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